kongitsune’s diary

県道走行、名所旧跡訪問などの記録

おくのほそ道 飯塚

角川ソフィア文庫の「おくのほそ道」を愛読しています。「飯塚」の章の以下の一説が気に入っています。

「遥かなる行末をかかえて、かかる病おぼつかなしといへど、

羇旅辺土の行脚、捨身無常の観念、道路に死なん、

これ天の命なりと、気力いささかとり直し、道縦横に踏んで、

伊達の大木戸を越す。」

 

飯塚温泉ではあやしき貧家で最悪の一夜を過ごしました。夜、雷が鳴り、雨漏りし、蚤や蚊に食われ、殆ど眠れなかったのだろうと想像できます。持病も持っていました。途中で旅を止める選択肢もあったかと思いますが、自分を奮い立たせ、身を捨てる覚悟で旅に臨む姿勢に非常に感銘を受けました。人生を旅に例えると同じように困難に出会うことがあります。健康であることに越したことはありませんが、病を抱えていても前に進むことができるのだ、という勇気も貰える気がしています。