kongitsune’s diary

県道走行、名所旧跡訪問などの記録

若草稲荷神社

若草稲荷神社 裏参道入口

2022年7月、宮城県登米市東和町米川地区に位置する若草稲荷神社を訪問しました。新田次郎の作品「密航船水安丸」を読んだことがきっかけで、この神社を知りました。この作品は及川甚三郎という実在する人物が主人公です。時は明治、郷里の人々は凶作と不景気で苦しんでいました。及川甚三郎主導の元、約80名の人々とともに帆船で新天地カナダへ渡り、数々苦労や困難を乗り越えながらたくましく生きてゆく姿が描かれています。敢えて密航という手段を選んだところに及川甚三郎の人物のスケールの大きさが表れています。

作品中に後藤金平という人物が登場します。カナダへ渡る日の早朝、若草稲荷神社の境内を登り参拝する場面があります。境内からの眺望、隣接している学校の校庭と屋根の様子など、実際どのような場所なのかと、かねがね気になっていました。

 

この神社はライダーにとって聖地となっており、沢山のバイクが境内に並んでいました。お守りを頂くための行列が出来ていて、非常に賑わっています。無事に参拝を済ませることができました。

 

境内からの眺めです。雲のひろがる青い空、丸みを帯びた山々、水田の眺めが素敵です。中央に見えるのは二股川で、北上川に注いでいます。

 

境内を離れて表参道の階段を降りたところ、途中に看板が設置してあったので読んでみました。

開明坂由来記

中途失明した方が、ある時に誤って崖から落ちたことをきっかけとして目が見えるようになったという出来事が綴られていました。教え子達の祈りが通じたのでしょうか、人智を超えたものの存在を感じずにはいられませんでした。