kongitsune’s diary

県道走行、名所旧跡訪問などの記録

8 仙台松島線

2011/10/02

仙台市宮城野区と松島町を結ぶ実延長約21Kmの主要地方道で通称「利府街道」と呼ばれています。起点は国道45号と交差する坂下交差点、終点は松島町愛宕の国道45号との交点で高城川に架かる愛宕橋の東詰にあたります。

東北本線(旧路線)

東北本線には、岩切駅から分岐して利府駅に至る通称利府支線があります。もともとこちらが本線で、利府駅から山あいを抜けて品井沼駅まで続いていました。しかし勾配がきつかったため、沿岸部を走るルートが新設されました。のちにこちらが本線となり、1962年に利府駅から先は廃止されました。前置きが少し長くなってしまいましたが、利府町の掖済会病院、幸楽苑のある交差点を過ぎた後の県道のルートは、おおよそこの旧路線に沿っています。

 

森郷児童遊園

利府駅の近くには森郷児童遊園があります。地図を見てみると廃線跡地を公園として利用したように見受けられます。この公園には蒸気機関車(C58-354)と電気機関車(ED91-11)が設置されています。

蒸気機関車東北新幹線仙台総合車両基地の建設を記念して、町の誘致により昭和50年8月1日に設置されました。説明版によると車両の製造年月日は昭和19年1月15日、走行距離は1,250,936Kmとの事で、非常に驚きです。

電気機関車は1954年に仙山線で始まった日本初の交流電化の実地試験に使われた4両のうちの1両で、東芝が1956年に製造しました。

写真の通りどちらも風雨にさらされ老朽化が進行しています。2021年、町は危険性を理由に撤去の方針を明らかにしました。これを受けて町民ら有志で作る保存会は再検討を求める陳情書を提出。協議を重ねてきたものの、残念ながら解体が決まったようです(2022年1月4日付 利府町HPより)。

 

東北本線 松島駅駅舎

旧路線のルートを利府駅から辿ってみると、三陸自動車道 春日PAあたりから本県道とほぼ平行して走っていた事が判ります。旧路線の松島駅の駅舎は現存し、現在は松島町健康館デイサービスセンターとして活用されています。レトロな趣を醸し出しています。